【5月18日 Xinhua News】中国チベット自治区(Tibet Autonomous Region)のニンティ(林芝)市メンリン(米林)県派鎮とメトク(墨脱)県を結ぶ自動車道「派墨公路」の老虎嘴トンネルが16日午前、当初の予定より228日早く貫通し、約7年の工事を経て派墨公路の全線が接続した。

 同公路は全長が67・22キロ、多雄拉雪山を抜け、多雄河に沿って汗密、老虎嘴を経由してメトク県の背崩郷に至る。電力大手の中国華能集団が投資して建設、投資総額は約20億1500万元(1元=約17円)。2014年に着工が承認され、2022年末までの完工・開通を予定していた。

 公路建設の過程で、同集団は生態環境保護の優先、環境に配慮した開発という理念を貫き、環境・水資源保護のために総額1億1千万元を投資した。これは環境・水資源保護報告書で予定していた7539万元をはるかに上回る。

 公路はポメ県扎木鎮とメトク県城(県政府所在地)を結ぶ扎墨公路に次ぐ、メトク県に通じる2本目の重要な道路。開通後はニンティ市街からメトク県までの距離は従来の346キロから180キロに短縮され、移動時間も約8時間短縮される。チベットの観光開発と農村振興が大いに促進され、沿線住民の増収に貢献すると期待されている。(c)Xinhua News/AFPBB News