【5月18日 AFP】欧州連合(EU)の欧州医薬品庁(EMA)は17日、米製薬大手ファイザー(Pfizer)と独製薬ベンチャーのビオンテック(BioNTech)が共同開発した新型コロナウイルスワクチンについて、最長1か月の冷蔵保管を承認した。EU域内のワクチン接種計画を加速させる決定となる。

 EMAは、未開封ワクチンの2~8度での冷蔵保管が可能な期間を、これまでの5日間から最長31日間に延ばすと発表。「ワクチンの保管と扱いに関する柔軟性が高まったことで、EU加盟国のワクチン接種の計画と物流に大きな影響を与える見込みだ」としている。

 ファイザー製ワクチンには新型ウイルスに対する高い有効性があるものの、当初は超低温冷凍での保管が必要とされていたため、保管と輸送の難しさが普及の障害となっていた。だがEMAは3月、一般的な冷凍庫でも保管できるとの方針を発表。その後、5日間までの冷蔵保管も認めていた。

 ビオンテックはEMAの決定について、同社が提供した新たな情報に基づくものだと説明している。(c)AFP