【5月17日 AFP】(更新)強風を伴う大型サイクロンが17日夜、インド西部に上陸した。大規模な高潮の被害が出る恐れがあり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の対応にも混乱が生じている。

 インド西部では過去30年で最大規模と報じられているサイクロンは、アラビア海(Arabian Sea)を通過してグジャラート(Gujarat)州に接近。豪雨と強風に見舞われた週末には少なくとも12人が死亡した。

 インド気象局によると、サイクロンの強さは風速43〜46メートル、最大瞬間風速は約52メートル。グジャラート州の一部の沿岸地域では最大4メートルの高潮が発生する恐れがある。

 強風に見舞われ、浸水被害が出たムンバイでは17日、当局が空港を数時間閉鎖し、住民に外出しないよう勧告した。16日には野外の仮設病院3か所から、コロナ患者580人が「より安全な場所」に移された。グジャラート州では約15万人が避難し、海岸から5キロ圏内にある病院のコロナ患者全員が移送された。

 インドでは連日4000人以上のコロナ患者が死亡している。サイクロンの被害が最も大きいとみられる沿岸の12地区では、コロナ専門病院約400か所と酸素工場41か所で停電が起きないよう当局が対応を急いでいる。(c)AFP