【5月24日 AFP】8人を乗せた乗り物が未舗装の道を走り抜けると、すれ違う人皆が振り返る。

 皆を振り向かせたのは、目いっぱいカスタマイズされた、全長3メートルを超える巨大なバイクだ。

 こういったバイクはカメルーンの農村から農家の人々や作物を市場に運んだり、物品を村に持ち帰ったりする足となっている。

 バイエ(Baye)の農家の人々は、バイクは約15キロ離れたバフサム(Bafoussam)の市場に行くための救世主だと語る。

 農家のエリザベス・ニンカム(Elisabeth Ninkam)さんは、「こういったバイクに大いに助けられている。車は田舎には来ないから。私たちのためにここに寄ってくれるのは、バイクタクシーの運転手だけ」と語った。

 同じく農家のマカム・ローズ(Makam Rose)さんは、「バイクがなければ、オオバコやタロイモ、トウモロコシや豆が、畑で腐ってしまう。私たちの地元の道は(整備されておらず)車が通れない。このようなバイクでなければ作物を市場に運ぶことができない」と語った。

 バフサムの専門学校で自動車工学を教えるヌガル・ミシェル(Ngaleu Michel)氏は、「多くのリスクがある。特にバランスを保つことに関してはそうだ」と話し、パンクや乗員の転落の危険性について指摘している。(c)AFP/Lambert Ngouanfo