【5月16日 AFP】米連邦航空局(FAA)は、米航空宇宙機器大手ボーイング(Boeing)に旧世代の737型機の点検を命じた。AFPが15日に確認した文書で明らかになった。

 今年1月9日、インドネシアの格安航空会社(LCC)スリウィジャヤ航空(Sriwijaya Air)のボーイング737-500型機が、首都ジャカルタを離陸した数分後に高度3000メートルから急降下し、1分足らずでジャワ海(Java Sea)に墜落。乗客乗員62人全員が死亡した。

 AFPが確認したFAAの文書によれば、点検対象はすべての737-300、737-400、737-500型機の計143機。機体の推力を制御するオートスロットルのコンピューターが「フラップシンクロワイヤ」の不具合を見逃して「機体のコントロールができなくなる」可能性があるという。

 インドネシア当局が今年2月に出した中間報告は、事故原因は不明だが墜落機のスロットルには「異常」が見られたと指摘。1980年代と90年代に製造された737型の旧世代機にはこの問題がある可能性があり、点検が必要だとしていた。

 737型機の中でも、2回の墜落事故を受けて20か月の運航停止を命じられていた737MAX型機など、より新しい機体は点検対象に含まれていない。(c)AFP