【5月16日 AFP】テニス、イタリア国際(Internazionali BNL d’Italia 2021)は15日、男子シングルス準決勝などが行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が共に勝ち上がり、決勝で激突することになった。

 前回王者のジョコビッチは、前日に4-6、1-2の段階で雨天順延となった第5シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)との準々決勝で、合計3時間以上を要しながら4-6、7-5、7-5で逆転勝利を収めると、ロレンツォ・ソネゴ(Lorenzo Sonego、イタリア)との準決勝も2時間44分の戦いの末、6-3、6-7(5-7)、6-2で勝利した。

 対するナダルは、準決勝でライリー・オペルカ(Reilly Opelka、米国)に6-4、6-4で快勝した。

 両者はジョコビッチが前回を含めて5回、ナダルが9回この大会で優勝しており、過去16回のうち14大会のトロフィーを二人で占めている。決勝での顔合わせは6回目で、これまでの対戦成績はナダルの3勝2敗となっている。

 キャリア通算では57回目の対戦で、前回当たった2020年の全仏オープン(French Open 2020)決勝ではナダルがストレートでジョコビッチを下した。

 ジョコビッチは「ラファとはチチパス戦の後、少し更衣室で談笑した」と明かし、33歳の自分と34歳のナダルについて「二人で『年寄りがしつこく頑張っている』とジョークを交わした」と話した。

「お互い新世代に引いていないところを見せられて本当に良かった」

 ナダルは3回戦でデニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov、カナダ)にマッチポイントを2本握られたところから逆転勝利を収め、準々決勝ではマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2021)で敗れたアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)に雪辱を果たした。

 ジョコビッチは「何日か前にラファが、ロジャー(・フェデラー<Roger Federer、スイス>)も彼も、自分ももう年だと言っているのを見たが、そうは思わないし、新しい活力を改めて示していると思う」と話している。

「また彼と決勝で当たれて最高だ」

「キャリアで一番多く対戦してきた選手だし、間違いなく自分の最大のライバルだ」

 ナダルは自身12回目のイタリア国際決勝で、ジョコビッチに並ぶマスターズ1000(ATP Masters 1000)大会最多36勝目を目指す。

 ナダルは「2週間後に大きな大会が控えているということとは関係なく、誰だって決勝は勝ちたいものだ」と意気込み、「全仏の準備という点では、もうできたと思っている。4月を順調に進められたからね」と話した。「これはイタリア国際で、自分のキャリアにとって特に重要な大会の一つだ」 (c)AFP