【5月15日 AFP】世界保健機関(WHO)は14日、新型コロナウイルスのワクチン接種を受けた後でも、感染が拡大している地域ではマスクを着用すべきだという見解を示した。

 WHOはAFPに送ったメールで、「ワクチンは命を救うものだが、それだけでは十分ではない」と説明した。米疾病対策センター(CDC)は13日に新型コロナウイルスワクチンの接種が完了した人に対し、屋内でのマスク着用義務を解除すると発表しているが、WHOは、米国の状況について具体的なコメントは控えた。

 しかし、WHOの主任科学者のソーミャ・スワミネイサン(Soumya Swaminathan)氏は、ワクチンは「感染予防に対して100%の効果はない」と強調する。

「ワクチンを接種しても、無症状か軽症、あるいは中程度の症状が出ることもある」と言う同氏は、「ワクチンの接種さえすれば、感染したり、人に感染させたりしないと保証されるわけではない」として、ワクチン接種後に感染して発症することはまれだが、その可能性はあると指摘。「だからこそ、多くの人が感染から守られ、ウイルスの流行や感染が非常に低いレベルになるまで、マスクの着用や対人距離の確保といった予防策が必要だ」 (c)AFP