【5月15日 AFP】イスラエルの占領下にあるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)では14日、パレスチナ人と治安当局との衝突による死者が相次いだ。一方、同自治区ガザ地区(Gaza Strip)ではイスラエル軍が大規模な空爆を実施。さらにイスラエル国内ではアラブ人とユダヤ人の間で異例の規模の暴動が起きており、紛争は拡大の一途をたどっている。

 パレスチナ自治区の保健当局によると、ヨルダン川西岸ではこの日、イスラエル側の発砲により10人が死亡。パレスチナ治安当局筋は、2000年に始まった第2次インティファーダ(反イスラエル闘争)以降で「最も激しい」衝突だったとしている。一方、イスラエルによるガザ攻撃の死者は計122人に上っており、うち31人は子どもだった。

 イスラム原理主義組織ハマス(Hamas)を含むガザ地区のパレスチナ武装組織は10日以降、イスラエルに向けて2000発以上のロケット弾を発射。同国では子ども1人と兵士1人を含む9人が死亡し、国内各地で連日にわたり空襲警報が鳴り響いている。

 イスラエル軍は、夜間に戦闘機や戦車を用いて実施した作戦で、ガザ地区の民間人居住区下に掘られたハマスのトンネル網を攻撃したと発表。ガザ地区では高層ビルや住宅が崩壊する被害が出ている。(c)AFP/Hossam Ezzedine with Adel Zaanoun in Gaza City