【5月15日 People’s Daily】新中国成立後70年余り、特に40年余りの改革開放の持続的な奮闘を経て、中国は大国の重機をつくりあげ、また、その建設の最中にある。これは新中国の輝かしい成果の顕著な表れであるだけでなく、中国国内外の科学技術協力と交流を増進させる重要な担い手でもある。このうち、中国宇宙飛行の重機「三銃士」と呼ばれる「中国天眼」、北斗航法衛星システム(BDS)、中国宇宙ステーションは、中国国内外の国際科学技術協力と交流を促進する先鋒となっている。

 貴州省(Guizhou)平塘県(Pingtang)に位置する「中国天眼」は、500メートル球面電波望遠鏡(FAST)のことで、世界最大の単口径の電波望遠鏡だ。2016年9月に完成し、試験運行、試運転の段階に入った。2020年1月、FASTは国の検収に合格し、正式に稼働を開始し、中国の天文学フロンティア分野における重大なブレークスルーを実現した。独自の知的財産権を持っているFASTは、有名な電波望遠鏡アレシボの10倍の総合性能を持ち、100億光年以上の電磁波信号を受信できる。FASTが今年3月末までに発見したパルサー惑星は300個を超えている。

 FASTプロジェクトのリーダーシップをとる部門の中国科学院国家天文台はこのほど、オープンスカイ協定に基づき、北京時間2021年3月31日午前0時から、全世界の天文学者に向けて観測申請を募集すると発表した。海外からの応募はすべて審査を受け、7月20日に結果が発表され、観測は8月から始まるという。

 4月の海南(Hainan)文昌衛星発射センターは非常に忙しい様子だ。中国の宇宙科学技術のエリートが各地から集結し、宇宙インフラ—中国宇宙ステーションの建設という厳しい仕事に取り組んでいる。

 計画によると、中国は2021年から2022年にかけて宇宙ステーションのモジュールを3回、補給船を4回、有人宇宙船打ち上げミッションを4回実施し、宇宙ステーションの軌道上の建設を完了させる見通しだ。今年初め、中国宇宙ステーションの建設の各準備作業を加速させた。2018年5月、中国と国連宇宙部(UNOOSA)は共同で「中国宇宙ステーション国際協力機会公告発表式」を行い、中国宇宙ステーションの協力モデルを詳細に公表した。選抜の結果、スイス、ポーランド、ドイツ、イタリア、ノルウェー、ケニア、日本など17か国から選ばれた9プロジェクトが、中国宇宙ステーションの科学実験第1陣の入選プロジェクトとなった。これらは、宇宙天文学、地球科学、応用新技術、宇宙生命科学と生物技術などの分野に及ぶ。これは中国が国際社会に表明した中国宇宙ステーションをプラットフォーム・担い手として国際科学技術協力を推進する誠意と行動だ。

 2020年6月23日、北斗システムの55基目の航法衛星で、最後のグローバルネットワーキング衛星―北斗3号の打ち上げに成功したことにより、北斗3号グローバル航法衛星システムコンステレーションの配置は当初の計画より半年早く完了した。誕生の日から、中国の「北斗」は国際性を持ち、全世界に奉仕するための歩みを始めた。

 国連が認定した4大グローバル航法衛星システムの一つとして、北斗の関連製品は現在120余りの国・地域に輸出され、1億人以上のユーザーにサービスを提供している。さらに、北斗は米国、ロシア、欧州連合(EU)の航法衛星システムの互換性と相互運用性およびシステム間の協力を引き続き深化させている。北斗は、全世界に奉仕し、人類に幸福をもたらし、その歩みを続ける。(c)People’s Daily/AFPBB News