【5月15日 People’s Daily】「家でもこんなすばらしい養老サービスが受けられるとは思わなかった」、今の生活を語るとき、北京市朝陽区(Chaoyang)の69歳の潘継紅(Pan Jihong)さんはいつも賛美が止まらない。

 潘さんの夫は行動が不自由で、多くの高齢者がかかりやすい病気を患っており、長期間の薬の服用が必要だ。「4種類の薬をもらうために、月に3軒の病院に主人を連れて行かなければならない。毎月、いつ、どの病院に行くのか、朝何時に出かけるのかを計画しないといけないので、本当に大変だった」と、潘さんは語った。潘さん夫婦は病院に行くたびに、いつもまる一日かかってしまう。並んで、受け付けを済ませ、診察を受け、料金を支払い、薬を受け取る。病院から帰るたびに疲れ果てていた。

 今年2月、潘さんのコミュニティーは北京願景和家生活科技集団との協力のもと、「管理会社+養老」サービスのシステム登録事業を立ち上げた。スタッフの閆磊(Yan Lei)さんは高齢者の基本情報収集のための訪問の際、潘さんの具体的な困難を知った。彼女の家庭状況に対し、コミュニティーの管理会社は医療保険の利用できるインターネット病院をマッチングし、処方をもらい、薬の配達サービスを利用することで、潘さんの生活の大きな困難を解決した。

 北京願景和家生活科技集団の関係者によると、コミュニティー養老とは、家族を中心とし、コミュニティーを拠点とし、高齢者のデイサービスや、生活のケア、家事サービスおよび精神の慰めを主要内容とし、訪問サービスやコミュニティーデイサービスを主な形式とし、介護施設の専門的なサービス方式を導入する在宅養老サービス体系だ。

 コミュニティー養老の特徴は、高齢者が在宅で、家族による世話を受けながら、コミュニティーの関連サービス施設やスタッフによる訪問介護サービス、デイサービスなどを受けられることにある。伝統的な在宅養老に比べ、コミュニティー養老はより質の高い養老サービスを提供できる。施設介護に比べ、コミュニティー養老は在宅のメリットがある。

 現在、若い夫婦は総じて仕事と家庭の両方からのストレスを受けており、双方の両親を養う時にさまざまな現実的な問題に直面している。老人ホームは介護の一部の困難を緩和したが、多様化・個別化する介護ニーズを全て満たすことは難しい。このような背景の下、コミュニティー養老は、介護問題を解決するため積極的に模索する代替案となっている。

 高齢者の質の高い生活への憧れは、年齢とともになくなっていくものではなく、コミュニティー養老は高齢者の質の高い生活に焦点を当てないといけない。衣食住や交通手段といった物の豊かさから、文化・娯楽といった心の豊かさに至るまで、これら全てに、コミュニティー養老サービスは対応しなければいけない。(c)People’s Daily/AFPBB News