【5月14日 AFP】軍事クーデター後のミャンマーを取材中、虚偽のニュースを広めたとして起訴され、拘束されていたフリージャーナリストの北角裕樹(Yuki Kitazumi)さんが14日、解放された。早ければ14日中に帰国する方向だという。

 北角さんは4月に逮捕され、政治犯の収容施設として知られるヤンゴンのインセイン(Insein)刑務所に収容されていた。北角さんが拘束されたのは、2月1日のクーデター以降で2度目だった。

 茂木敏充(Toshimitsu Motegi)外相は報道陣に対し、北角さんは早ければ14日中に帰国すると述べた。また、さまざまなチャンネルを使って働き掛けた結果、前日になって「ミャンマー当局が起訴を取り下げ、釈放する旨発表するに至った」と説明した。現地の日本大使館が現在、北角さんのアパートから私物を回収するなど帰国に向けた支援を行っているという。

 ミャンマー国営放送(MRTV)は11日、「日本との和解を図り、関係を改善するため」、北角さんへの起訴が取り下げられると報道していた。

 現地監視団体によると、アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問ら民主派が追放された軍事クーデター以降、ミャンマーでは大規模な抗議デモが続いている。これまでに780人以上が治安部隊によって殺害された。少なくとも80人の記者・カメラマンが拘束され、うち45人はいまだ解放されていない。(c)AFP