【5月14日 AFP】ヘンリー英王子(Prince Harry)は、13日に公開されたインタビューで、父のチャールズ皇太子(Prince Charles)が「自分がされたように私に接した」ことに気付き、家族の痛みと苦しみの連鎖を断ち切るために、妻と息子と一緒に米カリフォルニア州に移住したと語った。

 ヘンリー王子は、ポッドキャスト番組「アームチェア・エキスパート(Armchair Expert)」のホストで俳優のダックス・シェパード(Dax Shepard)氏に、父を責めるつもりはないが、わが子には同じ過ちを犯すまいと心に決めたと話した。

「子育てに関して言えば、父または両親が受けたであろう痛みと苦しみのために、私が何らかの形で痛みや苦しみを感じていたならば、その連鎖を断ち切りたい」と王子は述べた。「私たちは親としてできる限りのことをし、『私に起きたことが、君には起こらないようする』と言うべきだ」

 ヘンリー王子は父の生い立ちについて考え始めてから、王族として育てられるのは決して楽ではなかったことに気付いたという。

「つまり、父は自分がされたように私に接した。『わが子のためにどうやってそれを変えられるか』ということだ。そして、私は今ここにいる」と王子はシェパード氏に語り、「家族全員で米国に移住した」と述べた。

 3月に米トーク番組司会者オプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)氏のインタビューに応じたヘンリー王子は、動画配信サービス「Apple TV+」で5月21日に配信が始まるメンタルヘルス・ドキュメンタリーシリーズ「The Me You Can't See」で再びウィンフリー氏と共演する。

 同シリーズのプロモーションを行ったヘンリー王子は、20代前半に王室の公務を望んでいないことに気が付いたとシェパード氏に語った。

「どうしようもない無力感にさいなまれた大きな出来事が三つある。一つ目は子どもの頃に母と一緒に車の後部座席に乗っていて、パパラッチに追われていた時、二つ目はアフガニスタンで(攻撃ヘリコプターの)アパッチ(Apache)に乗っていた時。そして三つ目は妻と一緒にいた時だ」と述べた。(c)AFP