【5月12日 Xinhua News】中国雲南省(Yunnan)楚雄(Chuxiong)イ族自治州禄豊市(Lufeng)の約2億年前(ジュラ紀前期)の地層から、恐竜幼体の化石が見つかった。今回の発見はこのほど、中国地質学会が発行する学術誌「地質学報」に掲載された。

 恐竜の化石は、体長約1・7メートル。歯は葉形で、シダ植物や松柏類の若葉を主食とする植物食恐竜と推定される。

 論文著者の1人、雲南大学(Yunnan University)の畢順東(Bi Shundong)教授は、恐竜が発育初期段階の3歳前後であることが骨組織学の研究で分かったと説明。恐竜幼体は骨格が細く、地中で保存されにくいことから、学界でも形態的特徴や個体の発育についてほとんど知られていないとし「この恐竜は洪水で溺死したのかもしれない。骨格の大半が比較的無傷で残ったのもそのためではないか」と語った。

 研究では、この標本がいずれの既知種にも属しておらず、竜脚形亜目の新種の可能性があることも分かった。(c)Xinhua News/AFPBB News