【5月12日 CNS】中国のガソリン価格の調整期間が4月28日から始まり、今年で6回目の値上げとなる。政府機関の予測によると、ガソリン価格は今後も上昇する可能性が高いという。

 世界のガソリン需要が伸びると見込む石油輸出国機構(OPEC)と国際エネルギー機関(IEA)がガソリン価格を押し上げ、国際石油価格は比較的高く推移している。北京時間の4月27日早朝で、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の6月物の原油先物は1バレル(約159リットル)あたり61.91ドル(約6713円)で取引を終え、ロンドン・ブレント原油先物は1バレルあたり65.65ドル(約7144円)で取引を終えた。

 石油化学産業の情報分析会社・卓創資訊によると、インドと日本での新型コロナウイルス拡大による需要減で原油価格は短期的に下落する。しかし米国とイランの核合意再交渉は先行き不透明なため、欧米での需要拡大が見込まれ、原油価格は下支えされる見通しだ。

 エネルギー・化学工業の情報分析会社・中宇資訊によると、欧米の需要回復の見通しに支えられ、米国の原油は1バレルあたり60ドル(約6529円)を超えた取引が続いている。この影響を受けて、中国のガソリン価格は引き続き上昇すると予想される。

 化学工業情報分析会社の金聯創によると、4月27日までの9営業日で原油製品の平均価格は1バレルあたり65.60ドル(約7138円)で、変化率は3.86%。国内のガソリン・軽油価格は1トンあたり100元(約1693円)ずつ値上げする必要がある。

 石油市場調査会社の隆衆資訊は、ガソリン・軽油価格は1トンあたり約105元(約1777円)/トンの値上げと分析。1リットルあたりでは0.08〜0.09元(約1.35〜1.52円)に相当する。

 中国では今年に入り、4月15日までに5回の値上げと1回の値下げ、1回の据え置きという価格調整を行っており、ガソリンは1トン当たり805元(約1万3630円)、軽油は775元(約1万3122円)値上がりしている。(c)CNS-中新経緯/JCM/AFPBB News