【5月11日 Xinhua News】中国の大手求人サイト「前程無憂(51job.com)」は母の日(今年は5月9日)にちなみ、「2021働く母親の生態調査報告」を発表した。1万人近くを対象に調査を実施し、働く母親の生活の実態を明らかにしたもので、社会と雇用主が働く母親の仕事と生活ぶりに関心を寄せ、改善するよう呼びかけた。

「日常的に誰が子どもの世話をしているか」との質問に対し、働く母親の7割近くが「自分」と答えた。そのうち「日中は親、夜は自分」とした回答者が35・3%を占め、仕事の性質または労働時間の関係で高齢の親の手を借りざるを得なかったとした。「完全に自分で」は31・1%だった。また、「夫」とした回答者はわずか1・5%だった。

 平日に家庭のことにかける時間について、働く母親の6割近くが子どもの世話や教育などに1日当たり1~3時間かけると答え、41・5%が3時間以上とした。調査対象者の半数近くの労働時間が1日8~10時間ということを考慮すると、通勤時間は平均約2時間であることから、働く母親は仕事と睡眠以外の時間のほとんどを家庭に費やしていることが分かる。

 報告は、働く母親の収入が家計の重要な収入源になっていることも指摘した。調査対象者の45・2%は自身の収入が世帯収入の1~3割を占め、36・2%は3~5割に達した。また、娯楽関連支出の割合が高い未婚または子どもを持たない女性と異なり、働く母親にとって最も大きな支出は子どもの教育と住宅となっている。

 母親業に専念しない理由として、働く母親の7割が「家計を助ける」を一番に挙げ、自分のキャリアの追求はその次だった。

 仕事と家庭に追われる働く母親が最も望む支援は「適度に柔軟な勤務体制」「しかるべき福利厚生」「平等な昇進機会」「より長い産休・育休期間」だった。(c)Xinhua News/AFPBB News