【5月10日 AFP】20-21スペイン1部リーグは9日、第35節の試合が行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)は94分になんとか同点ゴールを挙げたものの、セビージャFC(Sevilla FC)と2-2で引き分け、優勝争いはアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)が再び優位な立場となった。

 ホームで先制されるも、マルコ・アセンシオ(Marco Asensio)のゴールで後半に追いついたレアルは、ペナルティーエリア内でカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)がGKボノ(Yassine Bounou 'Bono')に倒され、PKを獲得したかに思われた。

 しかしビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が、少し前の場面であったエデル・ミリトン(Eder Militao)のハンドを確認するようフアン・ムヌエラ(Juan Martinez Munuera)主審に促すと、ベンゼマへのファウルは取り消され、逆にセビージャにPKが与えられた。

 イヴァン・ラキティッチ(Ivan Rakitic)にPKを決められ勝ち越されたレアルは、後半アディショナルタイムにトニ・クロース(Toni Kroos)のシュートがエデン・アザール(Eden Hazard)に当たって再び追いつくも、優勝争いの主導権を再びアトレティコに譲ることになった。

 レアルのジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督は試合後、「彼ら(審判団)にはハンドの厳密なルールを説明してもらわないといけない」とコメントした。「だが、これからは次の試合について考える必要がある。もう自分たち次第という状況ではなくなったが、最後の最後まで戦う」

 前日に行われた試合では、アトレティコがFCバルセロナ(FC Barcelona)と0-0で引き分けた。今節2試合目となる上位対決も痛み分けに終わったことで、3試合を残して上位4チームの順位に変動はなく、アトレティコとレアル、バルセロナとの差は2ポイントとなっている。

 勝利していればわずかな優勝の目が生まれるはずだったセビージャは、今回の引き分けで首位との差は6ポイントのままとなり、タイトル争いからの脱落が確実となった。(c)AFP