【5月10日 AFP】ロシアは9日、第2次世界大戦(World War II)の戦勝記念日(Victory Day)を迎え、首都モスクワでは戦勝76年を祝う軍事パレードが行われた。演説したウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は、ロシアは国益を「断固として」守ると強調し、ロシア嫌悪の再発を非難した。

 ロシアと米欧との関係は最近、ウクライナでの衝突や欧州での多数のスパイ疑惑をめぐり、冷戦(Cold War)を思い起こさせるほど緊張が高まっている。

 赤の広場(Red Square)で兵士や退役軍人数千人を前に演説したプーチン氏は「ソビエトの人民は神聖な誓いを順守し、祖国を守り、欧州の国々を病から解放した」と言明。「ロシアは一貫して国際法を順守している。同時に国益を断固として守り、国民の安全を確保する」と強調した。

 プーチン氏はまた「人種的、国家的な優位性、反ユダヤ主義やルソフォビア(ロシア恐怖症)のスローガンがこれまで以上に悪意あるものとなっている」とし、当時のイデオロギーが徐々に戻りつつあると非難した。

 パレードには兵士ら1万2000人以上が参加。約190の軍用機器が披露されたほか、戦闘機やヘリ76機が登場した。(c)AFP