【5月9日 AFP】ミャンマーの軍事政権は8日、民主派が発足させた政府などが「テロ組織」に指定されたと発表した。クーデターへの抗議デモが続く中、国軍は民主派勢力の取り締まりを強化する狙いだ。

 国営テレビは8日夜の放送で、民主派が発足させた「国家統一政府(NUG)」とNUGの「国民防衛部隊(PDF)」、アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)氏率いる国民民主連盟(NLD)の議員らが設立した「連邦議会代表委員会(CRPH)」が「テロ組織」に指定されたと発表。

 さらに「CRPHやNUG、PDFによる国民の安全を脅かすテロ行為を支持したり支援したりしないよう国民に求める」と呼び掛けた。

「テロ組織」への指定により、CRPHなどに接触した人は記者も含めてテロ対策法違反で処罰される可能性がある。

 2月1日のクーデター発生以降、ミャンマーでは情報統制が行われている。多数の記者が拘束され、メディアも閉鎖に追い込まれ、一部のテレビ局は放送免許を取り消された。

 国軍は拡大する抗議デモの弾圧を続けており、現地の監視団体によれば、クーデター発生以降、民間人770人以上が治安部隊により殺害された。(c)AFP