【5月9日 AFP】アフガニスタンの首都カブール西部にある女子校近くで8日、爆発があり、女子生徒ら30人以上が死亡、50人以上が負傷したと当局が明らかにした。

 爆発が発生したのは、イスラム教シーア派(Shiite)が多数を占める少数民族ハザラ人(Hazara)の居住地域で、スンニ派(Sunni)武装勢力が頻繁に攻撃している。住民の多くは、イスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」の終わりを祝う大祭「イード・アル・フィトル(Eid al-Fitr)」の準備のため外に買い物に出ていた。

 米国は、アフガン駐留兵士約2500人を今年9月に完全撤退させると発表しており、事件は撤収作業が進む中で発生した。

 内務省の報道官によると、30人以上の女子生徒と市民が死亡した他、50人以上が負傷した。

 爆発を逃れたある市民はAFPに対し、「ほこりと煙が立ち込める中、大勢の血まみれの遺体を見た。痛みで叫んでいる人もいた」と語った。犠牲者の多くは学校から出てきたばかりの10代の少女だったという。

「娘の名前を呼びながら遺体を調べている女性もいた。娘の血まみれになった財布を見つけると、女性は気を失ってしまった」

 今のところ犯行声明は出ておらず、旧支配勢力タリバン(Taliban)は関与を否定している。

 だが、アシュラフ・ガニ(Ashraf Ghani)大統領は、戦場で治安部隊と戦う代わりに、残酷にも女子校を攻撃したとして、タリバンを非難している。(c)AFP/Jay Deshmukh and Usman Sharifi