【5月8日 AFP】ネパール人登山ガイド(シェルパ)のカミ・リタ・シェルパ(Kami Rita Sherpa)さんが7日、世界最高峰エベレスト(Mount Everest、8848メートル)への25回目の登頂に成功し、自身が持つ登頂回数の世界記録を更新した。

 カミ・リタさんは、山頂までの固定ロープを設置する12人のチームの一員として登頂した。

 登山を手配するセブン・サミット・トレックス(Seven Summit Treks)のミンマ・シェルパ(Mingma Sherpa)さんはAFPに、「カミ・リタさんは25回目の登頂で記録を更新した」と述べた。

 20年以上にわたってガイドを務めてきたカミ・リタさんは1994年、商業登山隊の登山ガイドとしてエベレストに初登頂した。パキスタンにある世界第2位の高峰K2(ケーツー)など、他の8000メートル峰も制覇している。

 カミ・リタさんは登頂前にべ―スキャンプで、「記録更新が目的ではない。(中略)2020年に50歳で25回目の登頂に成功して、25周年を祝うつもりだった。しかし新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のために実現できなかった。だから今年こそは、夢をかなえる」とAFPに語っていた。

 さらに、「私は祖国のために登っている。ネパールの観光業界には私たちのようなガイドが必要だ。私たちがいなければ、外国人は来ない」と語った。(c)AFP