【5月8日 AFP】テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2021)は7日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は4-6、4-6で第5シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)に敗れた。

 全仏オープンテニス(French Open 2021)で通算14度目のタイトル獲得を目指しているナダルが今季のクレーコートで早期敗退を喫するのは、8強止まりとなったモンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2021)に続きこれが2大会目となった。

 先月のバルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2021)では優勝したものの、決勝ではステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)にマッチポイントを握られる場面もあった。

 これまでマドリード大会で5回優勝しているナダルは、この日の敗戦を「後退」と認めて「前進していたけれど、階段を上っている間には後退することもある。それがきょう起きた」と振り返った。

 しかし、今年のローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)で男子の歴代単独1位となる通算21度目の四大大会(グランドスラム)制覇を狙っている中、前向きな要素は多かったといい、「今週は前向きな要素もたくさんあった。全体的には良い感覚でマドリードを後にできる。悪い要素はきょうのような試合でのプレーだ」と語った。

「ローラン・ギャロスに向けて、次の目標は何かって? (次週のイタリア国際<Internazionali BNL d'Italia 2021>が行われる)ローマに行って勝つこと。それだけだ」

 一方、ズベレフはこれでナダルに3連勝を記録したが、現世界ランク2位の強敵にクレーコートで勝つのは今回が初めてとなった。試合後には「特にラファ(ナダル)とのクレーコートだから、キャリア最大の勝利の一つであるのは間違いない」と話すと、「この競技では、それは最高に至難の業だ。彼の地元スペインで勝てるなんて、信じられない」と喜んだ。

 ラ・カハ・マヒカ(La Caja Magica)のクレーコートで見事なストレート勝ちを収めたズベレフは、準決勝で第3シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)と激突することになった。両者は昨年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)決勝で対戦し、このときはティエムが勝利した。

 ティエムは準々決勝で36歳のジョン・イズナー(John Isner、米国)に第1セットを先取された後、3-6、6-3、6-4の逆転勝利を収めてベスト4入りを決めた。

 その他では、ノルウェーのキャスパー・ルード(Casper Ruud)がカザフスタンのアレクサンダー・バブリク(Alexander Bublik)を7-5、6-1で下し、マスターズ1000(ATP Masters 1000)のクレーコートでは3大会連続の準決勝進出を果たした。

 3回戦では世界5位の強豪で今年のモンテカルロ・マスターズ覇者であるチチパスを撃破しているルードは次戦、第8シードのマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini、イタリア)と決勝進出を懸けて戦うことになった。

 世界10位のベレッティーニは、第16シードのクリスティアン・ガリン(Cristian Garin、チリ)に5-7、6-3、6-0で逆転勝ちし、マスターズ1000ではキャリア2度目の4強入りを果たした。(c)AFP