【5月7日 CGTN Japanese】欧州連合(EU)内部の機関が、中国とロシアが「ワクチン外交」を展開しているとする報告書を発表したことに対し、中国外交部の汪文斌(Wang Wenbin)報道官は6日の定例記者会見で、「この報告の結論は傲慢(ごうまん)と虚偽に満ちている」と指摘しました。

 汪報道官によりますと、中国は新型コロナウイルスワクチンが公共製品であるという一番の特徴を堅持し、ワクチンが発展途上国で普及可能、負担可能なものになるよう努めており、これまでに80余りの国と3つの国際組織にワクチン支援を提供し、40余りの国にワクチンを輸出しているということです。また、十数カ国とワクチンの開発、生産協力を展開し、世界保健機関(WHO)のワクチン関連計画に積極的に参加し、第1弾として発展途上国に1000万回分を提供すると約束しました。

 新型コロナウイルスの感染拡大や変異を防ぐため、WHOは複数回にわたって、一部の先進国に対し、必要以上にワクチンを購入することやワクチンの輸出を制限することをやめるよう求めています。一方、EUはワクチンの輸出制限を強化し続け、一部の国は自国の人口をはるかに超える数のワクチンをためている状況です。

 これを受けて、汪報道官は「これこそ免疫のギャップをつくる行為ではないか。EUは発展途上国にどれくらいのワクチンを提供しているのだろう」と問題提起をした上で、EUに対して実際の行動をもって世界範囲でのワクチンの公平な配分を推進するよう呼びかけました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News