【5月7日 AFP】女子バスケットボール、オーストラリア代表のスター選手であるエリザベス・キャンベージ(Elizabeth "Liz" Cambage)は7日、同国オリンピック委員会(AOC)が発表したプロモーション写真について人種的な多様性が欠けていると批判し、東京五輪の出場をボイコットする可能性を示唆した。

 豪代表として2度の五輪出場を誇る29歳のキャンベージは、米女子プロバスケットボール(WNBA)のラスベガス・エーシズ(Las Vegas Aces)の選手として新シーズンに備える中、2枚の画像について問題を提起した。

 1枚目は今週発表されたもので、この画像では母国の五輪・パラリンピック代表チームの選手が、スポンサーである米アパレルメーカー「ジョッキー(Jockey)」が提供した衣服に身を包んでいるが、そこに有色人種の姿はなかった。

 WNBAで通算3度のオールスター選出を誇っている同選手は、ユニホームを着たオーストラリア代表選手が写った2枚目の画像も投稿。これには先住民族のラグビー選手であるモーリス・ロングボトム(Maurice Longbottom)が入ってはいたが、「偽の日焼けした肌では多様性と同等にはならない」と訴えた。

 ナイジェリア人の父とオーストラリア人の母の間に生まれたキャンベージは、自身のインスタグラム(Instagram)アカウントのストーリーに、「一度でも言ったことがあれば、100万回言ったことになる」と書き込むと、「私のことさえ代表にしてくれない国の代表になるにはどうすればいいのか。#whitewashedaustralia(歪曲された、あるいは白人化されたオーストラリア)」とつづった。

 さらに「黒人アスリートがチームの先頭に立っているときに、あなたたちは皆、代表のイメージからPOC(people of colour、有色人種)をどうにかして排除しようとしている。オーストラリアの五輪チームがもっとどうにかしてくれるまで、私はこれ(五輪)には参加しないことにする」と書き込み、7月に開催される東京五輪の出場を見送る可能性を示唆した。(c)AFP