【5月7日 AFP】ローレウス・ワールド・スポーツ・アワード(2021 Laureus World Sports Awards)の受賞者が6日に発表され、テニスのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)と大坂なおみ(Naomi Osaka)がそれぞれ男女の年間最優秀選手賞を受賞した。

 2019年のブレークスルー賞に続いてのローレウス賞受賞となった大坂は、2度目の優勝を果たした昨年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)で、警察との衝突や人種差別の不正義で犠牲になったアフリカ系米国人の名前が刻まれたマスクを着用するなど、反人種差別の立場を世界に示した。

 四大大会(グランドスラム)通算4勝を誇る大坂は「コート上での活動に関していえば、自分の声を使うことが大切だと考えている。これまで何度も尻込みしてしまったり、人からどう思われるか不安だったりしていたけれど、プラットフォームがあるならそれを使うことがとても大切だと思う」とコメントした。

 一方、世界ランキング2位でローレウス賞ではこれが通算4回目の受賞となるナダルは、全仏オープンテニス(French Open 2020)で自身13回目の大会制覇を果たし、男子では歴代1位に並ぶグランドスラム通算20勝目を記録した昨年を振り返り、「全仏で勝ち、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)に並ぶグランドスラム20勝目を記録したのは、忘れられない瞬間になっている」とし、「偉大なライバルであると同時に最高の友人と肩を並べられたのは、とても大きな意味がある」と語った。

 その他では、サッカーエジプト代表でイングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)でプレーするストライカーのモハメド・サラー(Mohamed Salah)が、スポーツ・インスピレーション賞に輝いた。同選手は主に、母国のナグリグ(Nagrig)村で多くの慈善活動を支援しているほか、中東における女性の権利の力強い提唱者となっている。

 また、今年から新設されたローレウス・アスリート・アドボケート・オブ・ザ・イヤーには、フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の現世界王者であるルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が選ばれた。

 同選手は各グランプリで「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」のスローガンが刻まれたヘルメットや黒のレーシングスーツを着用したり、膝をついたりして人種間の平等を訴える活動を行った。(c)AFP