【5月6日 AFP】新型コロナウイルスのワクチン接種を世界規模で平等に促進することを訴えるチャリティーコンサート「バックス・ライブ:世界が再び一つになるコンサート(Vax Live: The Concert To Reunite The World)」の公開収録が2日、米カリフォルニア州イングルウッド(Inglewood)で行われ、大勢のポップスターがパフォーマンスを披露した。また、英王室を離脱したヘンリー王子(Prince Harry)が共催の一人として登壇した。

 コンサートは、国際支援団体「グローバル・シチズン(Global Citizen)」が主催。歌手のジェニファー・ロペス(Jennifer Lopez)さん、J・バルヴィン(J Balvin)さん、ロックバンド、パール・ジャム(Pearl Jam)のエディ・ヴェダー(Eddie Vedder)さんらが出演した。

 さらに、ベン・アフレック(Ben Affleck)さんやショーン・ペン(Sean Penn)さんといったハリウッドスターも登場。ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(Pope Francis)やジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領らが動画メッセージを寄せた。

 総立ちの観客に拍手喝采で迎えられたヘンリー王子は「今夜、私たちは、インドで壊滅的な第2波と闘っている何百万もの家族と連帯する」と述べ、「新型コロナウイルスに国境は意味を持たない。ワクチン接種の権利も地理に左右されない」と訴えた。

 ヘンリー王子がカリフォルニア州で大規模な公開イベントに姿を見せるのは、妻のメーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex)と昨年米国に移住して以来初めて。メーガン妃はコンサートに出席しなかった。

 チャリティーコンサートには、第一線で活動する医療従事者を中心に数千人の観客が集まった。会場のソフィ・スタジアム(SoFi Stadium)は昨年完成したばかりで、観客を入れてのイベント開催は今回が初。

 グローバル・シチズンによると、すでに企業や慈善活動家から5300万ドル(約58億円)を超える寄付金が集まり、低・中所得国向けワクチン1000万本を調達する資金の目標額を上回ったという。

「バックス・ライブ」は、米東部時間5月8日午後8時(日本時間同9日午前9時)に全国ネットの放送局ABCCBSで放映され、ユーチューブ(YouTube)でも同時配信される。

 映像はジェニファー・ロペスさんや、出演したセレーナ・ゴメス(Selena Gomez)さん、J・バルヴィンさんの他、登壇したヘンリー王子やメッセージを寄せたバイデン大統領の提供写真。2日撮影・5日提供。(c)AFP/Andrew MARSZAL