【5月6日 AFP】米国立衛生統計センター(NCHS)は5日、米国の2020年の出生数は前年比4%減少したと発表した。新型コロナウイルスによるロックダウン(都市封鎖)にもかかわらず、予測されていたベビーブームは起こらなかった。

 2020年の出生数は約360万人と、1979年以降で最も少なかった。2014年に増加に転じて以降、6年連続で減少している。

 2020年の暫定出生数は女性1人当たり1.6人で、人口の維持に必要とされる2.1人を下回った。

 出生数は、すべての人種で減少した。減少の割合が最も大きかったのはアジア系米国人で前年比8%減、次いで先住民の6%減だった。白人と黒人はいずれも4%減、ヒスパニック系は3%減だった。

 すべての年齢層でも出生数の減少がみられた。特に1985年から2019年にかけて増加傾向にあった40~44歳の女性による出生数は昨年、2%の減少に転じた。

 今回のデータが近年の傾向に沿ったものであることから、NCHSは新型コロナウイルスの世界的な流行そのものが出生数に影響を与えたかどうかは判断できないとしている。(c)AFP