【5月7日 People’s Daily】中国陝西省(Shaanxi)西咸新区にある陝西建工新型建材有限会社(以下、陝西建工)の生産現場で、壁板、床スラブ、梁(はり)、階段などの部材が、4つの自動化工程で大量生産された。これらのプレハブ部材は標準生産と厳格な検査を経て、現場での打設よりはるかに品質が高く、ミリ級の精度を達成している。

 出来上がった「部品」は5キロ離れた秦興佳苑という立ち退き者用住宅プロジェクトの工事現場に運ばれ、現場の施工者は組み立て図をもとに積み木を組み立てるように家を建て、全体の組み立て率は63%に達した。

「実践検証の結果、このプロジェクトでプレハブ建築が広く採用されたため、省エネ効果は70%、節水効果は約50%に達した。労働効率は3倍以上向上し、埃(ほこり)や騒音は明らかに減少し、現場の建設廃棄物排出は基本的にゼロとなった」と、陝西建工の劉新竜(Liu Xinlong)理事長は述べた。

 プレハブ建築の「速くかつ優れる」という特徴の裏には、企業の絶え間ないイノベーションがある。「設計図を手に入れると、通常は二次設計をし、プレハブにできる部分を分けて工場で生産する。これも企業の競争力を示す重要なものだ」と、劉さんは語った。

 現在、プレハブ建築業は発展の最前線にあり、西咸新区は勢いに乗って発展し、伝統的な建設業の変革を推進している。統計によると、これまでに同新区は約278万平方メートルのプレハブ建築を推進した。

 地上には高いビルを「組み立て」、地下の空間も別天地だ。陝西建工の公共工事の生産現場では、地下鉄のセグメント、共同溝など公共工事に必要な製品は供給不足のため、企業総生産の半分を占めている。秦漢新城港務二路の市政電気管渠工事のプレハブ共同溝プロジェクトでは、これらのプレハブ共同溝が施工効率を大幅に向上させたため、わずか12日で約1キロの共同溝工事を完了した。

 西咸新区澧西新城三一西安産業園のデジタル工場内は、機械音が鳴り響き、生産に忙しい様子だ。

 三一集団の徐剣萍(Xu Jianping)総裁特別補佐によると、同社が独自に開発したSPCS縦方向部材のコア技術を通じて、縦方向構造の完全組み立て、地上・地下の完全プレハブを実現することができた。「プレハブ建築の核はスマートビルディングだ。3年以内に、8機種以上の建設ロボットの開発を完了し、そのうち、5機種を量産することで、建設業界の機械化と自動化のレベルをさらに高め、建設精度の向上を図る」という。

 プレハブ建築業への注力は、西咸新区の現代産業システムの導入の全力の取り組みの一面を示したにすぎない。現在、同新区は先進製造、臨空経済、電子情報、科学技術研究開発、文化観光、本部経済など6本の1000億元級の主導産業に全面的に力を入れている。データによると、2020年の同新区の総生産額は前年同期比7.2%増となり、全省の各市(区)でトップになった。(c)People’s Daily/AFPBB News