【5月6日 People’s Daily】春が訪れ、人々が出掛けたくなるシーズンとなった。この春はますます多くの観光ドライブ街道が各地に現れた。これらは美しく写真映えし、充実した体験ができるだけでなく、地元の人々にとっては良い暮らし向きと幸福へつながる「道」である。

 昌赤路は北京のドライブ旅行愛好者の中ではその名を知られている。また山々に花の咲き乱れる季節が訪れ、ドライブと花の景色を愛する多くの人々にとって、昌赤路は非常に魅力的な選択である。昌赤路は北京市昌平区(Changping)から河北省(Hebei)赤城までを結び、曲がりくねった山道と万里の長城の雄大な風景を楽しむことができる、「北京郊外で最も美しい山道のひとつ」と称されるルートである。

 ドライブ旅行愛好者の常琪(Chang Qi)さんは、昌赤路を何度走ったか覚えていないという。「毎年春になるとほぼ毎週末、車を運転して昌赤路を走っています。モモの花盛りには本当に良いものですよ」と、常琪さんが言うには、モモの見頃は短く、おおむね3月下旬から4月のはじめで、見逃すとまた一年待たねばならないそうである。昌赤路は道沿いに駐車スペースが設けられており、場所によっては木の遊歩道も造られ、歩いて山を登ることもできる。常琪さんにとって最も印象的だったのは2020年の春だったそうで、「去年のこの時期、私はいつも通り数回昌赤路を走ったのですが、道沿いの駐車スペースの近くに花盛りのモモの木があって、たくさんの大人や子供が木の下で写真を撮っていました。笑い声や歓声が絶えない場でした。みんなマスクをつけていましたが、私にはみんなが心からリラックスして楽しめているのだと感じられたのです」。常琪さんは3月に入ってから、すでに2回昌赤路を走っているという。「ドライブ旅行者は去年に比べても明らかに増えています」と、彼は語る。

 300か所以上の文化的景観地が玉のように連なり、田園風景の広がるカントリーロードは、無数の観光客を魅了している。河北省渉県のカントリーロードがこれにあたる。この道は地元観光産業発展の大動脈と言える。革命聖地をめぐるレッドツーリズムや文化的ルーツをたどる旅、山水の風景を楽しむ旅などが急速に発展を遂げ、農家の味を提供するレストランや民宿が、地元住民に収入増と村の繁栄をもたらしている。

 山東省(Shandong)泰安市(Taian)の山間部にある小津口村はかつて、外につながるきちんとした道が全くなく、村民が山を下りるのもままならなかった。現在、23.8キロにおよぶ観光ドライブ街道が整備されて車で行き来できるようになり、9つの村がつながっただけでなく、村民の交通条件も改善され、地元特産の茶葉や観光など産業もできた。空気や景色の良さや特産品などが観光客を呼び寄せ、以前の貧しい山奥の村は「宝箱」へと変貌した。(c)People’s Daily/AFPBB News