【5月6日 AFP】ミャンマーの軍事クーデターにより地位を失った議員らが樹立した「国家統一政府(NUG)」は5日、警察と軍による反クーデター派弾圧から国民を守る「国民防衛部隊」を設立したと発表した。

 ミャンマーでは、国軍が2月1日にクーデターを起こしアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問を拘束して以来、連日の抗議デモや、公務員による全国規模の不服従運動などで混乱が続いている。現地の監視団体によると、デモ弾圧によりこれまでに約770人が死亡。一方、軍事政権はこれよりも大幅に少ない死者数を公表し、その責任は「暴徒」にあると主張している。

 NUGを立ち上げた議員グループは、独自の国民防衛部隊設立について、「国民に対する暴力の行使を止める」ためと説明。同国の少数民族武装勢力と反クーデター派をまとめた「連邦軍」創設に向けた足掛かりとする方針を示した。反クーデター派の一部は、十分な訓練を受けた国軍兵士に打ち勝つためには国内に多数存在する反政府勢力と団結すべきだと訴えており、連邦軍創設の構想は以前から浮上していた。(c)AFP