【5月4日 AFP】ミャンマーで活動していたフリージャーナリストの北角裕樹(Yuki Kitazumi)さんが、「虚偽ニュース」規制法に違反したとして起訴された。日本メディアが4日、伝えた。国軍のクーデター後、ミャンマーの報道の自由がまた一歩後退した形だ。

 共同通信(Kyodo News)の報道によると、北角さんは先月逮捕され、世界報道自由デー(World Press Freedom Day)の3日に、虚偽ニュース流布の罪で起訴された。

 ミャンマーでは2月1日のクーデターに対する抗議デモの弾圧の一環として、北角さんを含む約50人のジャーナリストが拘束されている。

 国軍がアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問を拘束して以来、混乱に陥っている同国では、連日のように行われる抗議デモに対する弾圧で、750人以上が死亡した。

 北角さんは2月、当局による抗議デモ参加者の取り締まりの最中に一時勾留されたが、その後解放されていた。今回の拘束はクーデター発生以来2度目で、先月18日から勾留が続いている。

 北角さんが、政治犯の収容施設として以前から知られているインセイン(Insein)刑務所に移されて数週間たったが、共同通信は大使館筋の話として、健康状態に問題はないと伝えている。

 長年ミャンマーの最大の援助国の一つとなってきた日本は、北角さんの解放を求めている。

 NHKによると、訪英中の茂木敏充(Toshimitsu Motegi)外相は日本の記者らに対し「当然、日本人の拘束者の早期解放に向けて全力を挙げて取り組んでいきたい」と述べた。(c)AFP