【5月2日 AFP】メーデー(May Day)の1日、フランス、スペイン、ドイツ・ベルリンなどで大規模なデモが行われた。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の中、パリでは警察官が抗議者らを拘束し、催涙ガスを使用した。

 警察筋がAFPに語ったところによると、フランスの首都パリでは極左アナキスト集団「ブラック・ブロック(Black Bloc)」のメンバーらが労働組合によるデモ行進の妨害を繰り返し試みた。パリでは46人が身柄を拘束された。

 一部のデモ参加者は銀行の窓ガラスを割ったり、ごみ箱に放火したり、警察官に向けて物を投げつけたりした。これに対し、警察は催涙ガスや暴動鎮圧用の手投げ弾「スティングボール弾」を使用した。

 労働組合「フランス労働総同盟(CGT)」は、全国でメーデーのデモに約300人が参加する予定だとしていたが、その後パリで2万5000人、全国では計17万人が参加したと発表した。フランス内務省は、デモの参加者はパリで1万7000人、全国で計10万6000人だったとしている。

 フランス各地のデモでは、2018年冬から2019年にかけてエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)政権を揺るがした格差抗議運動「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト、gilets jaunes)」の活動家の姿も見られた。

 スペインでは、コロナ禍の中で初となるメーデーのデモが70を超える都市で実施された。

 ドイツのベルリンでは、左派および極左グループの呼び掛けに応じて約5000人が集まり、一部のデモ参加者が石や瓶を投げつけた。警察は複数のデモ参加者を拘束したほか、催涙ガスも使用した。(c)AFP/Caroline Taix with Hazel Ward in Madrid