【5月5日 Xinhua News】中国四川省(Sichuan)にあるジャイアントパンダ国家公園管理局は先月28日、同公園の臥竜エリアでこのほど、ジャイアントパンダを赤外線自動撮影カメラでリアルタイム観測することに成功したと明らかにした。またその4日後にも、同じ場所で再び野生のジャイアントパンダが撮影されたという。

 これは、無線によるデータ送信と人工知能(AI)によるパンダの顔認識技術を組み合わせてパンダのリアルタイム観測に成功した、全国で初めての事例となる。

 同月19日午後5時32分、成体のジャイアントパンダ1頭が同省牛頭山の海抜約3200メートルのエリアに入り込んだ。カメラは竹林の中を悠々と歩くパンダの姿を撮影。その映像はリアルタイムで、6キロ離れた四川臥竜国家級自然保護区管理局に転送され、「デジタル臥竜」ホールのスクリーンに鮮明に映し出された。23日には同じ場所で、別の野生のジャイアントパンダが撮影された。

 同管理局の副局長でパンダ研究保護事業の責任者、何廷美(He Tingmei)氏は、従来型の赤外線カメラでは人の手によって定期的にデータを回収、保存する必要があり、その分析が遅れていた。しかし無線によるデータ送信と顔認識技術によって動物の動きをリアルタイムで把握でき、同時にカメラの状態も確認できるため、各観測地点で効率的なモニタリングを保障しているという。(c)Xinhua News/AFPBB News