【5月4日 Xinhua News】中国江西省(Jiangxi)贛州(かんしゅう)市于都県楊公村の工事現場でこのほど、茶わん大の楕円(だえん)形の「石塊」10点が掘削機によって掘り出された。専門家が鑑定した結果、この塊は白亜紀の恐竜の卵の化石と判明。現在は于都県博物館に収められている。

 同省地質調査研究院の地質鉱産エンジニア、郭金山(かく・きんざん)氏は「これらの石の表面には卵の殻の残骸があり、殻の表面にはこぶ状の突起や鎖状の曲線模様が彩られ、石の内部には芯がなく、泥や方解石が詰まっている」と説明した。恐竜の卵の化石と最も混同されやすいのは、自然に形成された泥質の塊だが、主に卵の殻の構造と表面の模様で識別できるほか、泥質の塊は内部構造が一般的に放射状や同心円状の模様になっていて芯がある。

 恐竜の卵の化石は、江西省で産出する特殊で貴重な化石の一つで、省内19カ所の丹霞盆地に広く分布し、贛州市と信豊県の2カ所から見つかることが多い。同省南部で発見された卵の化石は、ほとんどが卵殻片として地表に露出しており、贛州市の信豊盆地では5種類の卵が集まって出現する状況が確認されている。郭氏によると、江西省で出土した恐竜の卵の化石は既に1万点を超え、中国の主な博物館に収蔵されているが、ほとんどが約6600万年前の白亜紀のものだという。(c)Xinhua News/AFPBB News