【4月30日 AFP】元サッカー中国代表DF張恩華(Enhua Zhang)氏が、誕生日パーティー後の心臓疾患で亡くなったと、30日に各メディアが報じた。48歳だった。

 共産党機関紙・人民日報(People's Daily)系の環球時報(Global Times)を含む政府系メディアによれば、張氏は28日の誕生日を友人と祝っていたが、その後に倒れたという。

 中国が唯一の出場を果たした2002年日韓大会(2002 World Cup)のメンバーで、代表チームのキャプテンを務めたこともある張氏は、出身地である北東部・大連(Dalian)のクラブでキャリアの大半を過ごし、7度の1部リーグ優勝を経験した。

 国営新華社(Xinhua)通信は、張氏を「中国サッカー界のレジェンド」と追悼し、試合中は「ファイター」だったものの、ピッチを離れると温かく寛大だったと伝える専門メディアもあった。

 現在イングランド・フットボールリーグ2(4部)に所属するグリムズビー・タウン(Grimsby Town FC)で人気を博したことでも知られる張氏の訃報は、イングランド北東部に位置する漁村のグリムズビー(Grimsby)でも大きく報じられた。

 2000-01シーズン、2部リーグで残留争いをしていたグリムズビー・タウンは守備面で課題があり、中国から3か月の短期ローンで張氏を獲得。すぐさま人気選手となった張氏は17試合に出場して3得点をマークし、その後はW杯に向けた準備のため中国に戻った。

 張氏の息子はグリムズビーで誕生しており、ギャリー(Gary)と名付けられた。(c)AFP