ブルガリ、ウブロ、ゼニスが集うLVMHウォッチウィーク2021を皮切りに今年の新作時計が続々登場。注目ブランドから気になる最新モデルをお届けする特集の第1弾。いま元気をくれる「推し」の時計はこれだ!

前田 昨年同様に今年もブルガリ、ウブロ、ゼニスが新作発表の口火を切り、いよいよ時計シーズンが開幕しましたね!

菅原 オンラインと並行して、日本でも実機を確認できる機会が増えてきたのはありがたいよ。やはり手にとって確認しないと、本当の魅力は伝わらないから。

前田 今回は1月から3月上旬に発表された新作を集めてみたのですが、印象としては全般的にスポーティなモデルが多かったです。そして、機能に関してはとにかく24時間針を持つGMTモデルが圧倒的でした。

菅原 スポーツやスポーティにおいてはルイ・ヴィトンからダイバーズモデルが登場したのは象徴的だと思う。これまで以上にファッションのトレンドが時計に反映されている気 がする。かつては「ビジネスマンのスタイルには、このモデル!」みたいな文法が存在したけれど、ビジネスシーンにおいてスーツを着る機会が減り、カジュアルなスタイルが浸 透しているから。

前田 ラグジュアリー・スポーツウォッチの人気もそのあたりが理由ですが、よりカジュアルさが強まったと。確かにオシャレ普段着のワンマイルウェアが支持されていますしね。

菅原 一方でGMTモデルは、かつてはジェットセッターや海外とのやりとりが多い人に支持されていたけれど、今の人気の高さはデザイン的な理由もあるんじゃないかな。24 時間針やインダイアルに第二時間帯表示を設けると、ダイアルの表情に機能性が加わって単純にカッコイイと。

前田 僕がGMTモデルが好きなのもまさに同じ理由です(笑)。そんな中、パートナーシップを含むコラボレーションや復刻も充実しています。中でもウブロ×村上 隆は衝撃的!

菅原 ジャンルの異なるパートナーと組むことで、これまでにないアイデアが出てくるね。オーリンスキーのように村上 隆とのコラボレーションもシリーズになって欲しいなぁ。

前田 次はそれこそレインボーカラーとか。ところで、復刻にも新たなトレンドになりうる要素が。ゼニスの「クロノマスター スポーツ」は、異なる複数のモデルの発表当時の魅力を取り入れて新鮮でした。

菅原 ブライトリングの「トップタイム」もまんま復刻じゃなく、復刻調というのが良かった。もちろん、細部まで緻密に再現された復刻も魅力的だけれど、ヴィンテージにモダ ナイズの要素が加わると、「おっ!」と思わされるよね。このあたりはセイコーの現代デザインにも通じるものがある。今後、気になる傾向だよ。

前田 日本のメーカーからも意欲的な新作が続々登場しています。オリエントはなんとシリコン製ガンギ車を搭載したモデルを発表しました! シチズンも11年ぶりとなる新たな機械式ムーブメントを開発。カシオのIP技術の進化もスゴいです。

菅原 グランドセイコーはデザインの洗練度をより高めて、ダイアルの表情にこだわってたね。 前田 コロナ禍なんて吹っ飛ばすような魅力的な新作ばかりです。

菅原 ワクチンではないけれど、良い時計は本当に心のビタミン剤だよ。

前田 お互いに今年も時計のビタミンを注入しちゃいましょう(笑)!

文=菅原 茂/前田清輝(ENGINE編集部)
(ENGINE 2021年5月号)