【4月29日 時事通信社】インドネシア最南のロテ島沖で今月、嵐の去った後に新しい「島」が出現し、話題となっている。砂や岩、サンゴで形成され、長さ約50メートル、幅約10メートル。専門家は「強風や高波が造った砂州」とみている。

 東ヌサトゥンガラ州ロテ・ンダオ県ロアフル郡のジェミ郡長によると、「島」は沿岸から300メートル余の沖にできた。嵐が通過した翌日の今月4日、浜でボートの状態を調べていた漁師が発見。最初は「打ち上げられたクジラ」に見えたという。

 珍現象は話題を呼び、「イースター島と呼ぼう」の声も。住民の約95%がキリスト教徒で、4日がちょうどイースター(復活祭)だったためだ。

 国立ガジャマダ大の地質学者ジャティ氏は、時事通信の取材に「異常に強い風雨と高い波が、海底から岩やサンゴをさらって運んだのだろう」と分析。「島と認定するには詳しい調査と時間の経過が必要だ」と話した。

 気象・災害当局によると、同州を襲った嵐は最大風速18メートル、最大瞬間風速26メートルの熱帯低気圧。洪水や地滑りを起こし、229人の死者・行方不明者を出した。

 嵐が造ったとみられる島は中カリマンタン州にもある。形成時期は不明だが、地元当局は9年前から開発を開始。観光地にする計画だ。

 政府によると、インドネシアには1万7400以上の島があり、世界最多とされる。(c)時事通信社