【4月30日 AFP】20-21スペイン1部リーグは29日、第33節の延期分の試合が行われ、FCバルセロナ(FC Barcelona)はグラナダ(Granada CF)に1-2でまさかの黒星を喫し、首位に浮上するチャンスをふいにした。これにより、ここ数年で最も予想できない展開となっている優勝争いは、またしてももつれることになった。

 アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)を1ポイント上回って首位に立ち、主導権を握ることもできたバルセロナだが、本拠地カンプ・ノウ(Camp Nou)で逆転負けとなり、他のライバルを大きく勢いづかせる結果となった。

 リオネル・メッシ(Lionel Messi)の今季公式戦34点目で先制したバルセロナは、勝利を確実なものにすることができずグラナダの反撃に遭うと、ダルウィン・マチス(Darwin Machis)に同点弾を決められ、ホルヘ・モリーナ(Jorge Molina)のヘディングで逆転された。

 未消化となっていたこの一戦からバルセロナが得られたものは失望感だけで、アウェーでのバレンシア(Valencia CF)戦、ホームでのアトレティコ戦という正念場の2連戦を前にそれを拭い去ることは難しいかもしれない。

 2位レアル・マドリード(Real Madrid)と勝ち点で並ぶバルセロナは3位キープとなり、アトレティコは両チームと2ポイント差で首位に立っている。また、4位セビージャFC(Sevilla FC)もわずか勝ち点3差で首位を追っている。

 バルセロナのロナルド・クーマン(Ronald Koeman)監督は「大打撃で残念」と振り返り、「最終ラインの集中力が切れていた。埋めておくべきだったスペースを与えてしまった」と続けた。

 優勝争いをしている4チームのうちのいずれかが来月には王者となるが、上位3チームはいずれもこの1週間にタイトルレースで主導権を握るチャンスを逃していた。

 24日、レアルがレアル・ベティス(Real Betis)とスコアレスドローに終わると、その後の試合でアトレティコもアスレティック・ビルバオ(Athletic Bilbao)に敗れ、リードを広げられなかった。これによってチャンスを得たバルセロナだが、こちらも同様につまずくこととなった。(c)AFP