【4月30日 AFP】中国は29日、ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領の施政方針演説を受け、米国は自国の民主主義の理想を他国に押し付けるべきではないと反発した。

 バイデン氏は28日夜、連邦議会の上下両院合同会議で行った就任後初の施政方針演説で、外交重視の方針を再確認し、米国は21世紀を勝ち抜くために中国などの国々と競争していると言明。米国は競争を歓迎するが、紛争は求めていないとした上で、「専制主義者たちは、民主主義国家が競争できないと考えている」と述べた。

 中国の汪文斌(Wang Wenbin)外務省報道官は、この数時間後に開いた定例会見で演説の内容について問われると、米国と中国が一部の分野で競争するのは正常だと指摘。「だがこの種の競争は陸上競技であるべきで、死の決闘となるべきではない」とけん制し、「他国に自国の民主主義体制を受け入れるように強いることは、分裂を生み出し、緊張を強め、安定を損なうだけだ」と批判した。(c)AFP