【4月29日 AFP】テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2021)でツアーに復帰する大坂なおみ(Naomi Osaka)は28日、大会開幕前の記者会見に臨み、少しテニスから離れる必要があったと明かした。大坂は今大会をクレーコートでのキャリアを築く第一歩にしたいという。

 クレーコートでツアー優勝のない大坂は、今季の大会開幕を来月に控えている全仏オープン(French Open)では、これまで3回戦の壁を突破できずにいる。

 四大大会(グランドスラム)通算4勝の大坂は、マイアミ・オープン(Miami Open 2021)の準々決勝で敗退してから約1か月休養を取り、マドリード・オープンには第2シードとして出場する。

 昨年9月に全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)で優勝し、今年2月には全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2021)を制した大坂は、マイアミでマリア・サッカリ(Maria Sakkari、ギリシャ)に敗れて連勝が23で止まった。

 記者会見で大坂は「マイアミの後で小休止したのは、少し心を落ち着ける必要があると感じたから」と明かした。

「全豪の後は1日休んですぐに始動した。だから小休止が必要だと感じた。テニスではなく別の要素だった。全豪、マイアミとハードコートシーズンで圧迫されたような感覚だった」

「家族と会う時間がまったくなかった。フロリダに行く前はクリスマスを最後に会っていなかった。家族との時間を過ごしたかったし、少しゆっくりしたかった」

 ハードコートでは成功を収めているものの、グラス(芝)コートとクレーコートではベストが出せていない大坂は、初戦で土居美咲(Misaki Doi)と対戦するマドリード・オープンで自信とリズムをつかみたいと話した。

 同大会で大坂は、シモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)やヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)、ビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)らと同じトーナメントの山に入っている。

「クレーでは一度もトーナメントを勝ったことがないので、クレーコートシーズンの開幕に胸を躍らせている」

「少し興奮させてくれるけれど、クレーでうまくやりたいと心から望んでいるので多少のストレスもある」

「自分に負荷をかけていないときや、勝たなければならないと自分に言い聞かせていないときの方が良いプレーができる。でも心から何かを成したいというときに、そういう気持ちと闘うのはとても難しい」 (c)AFP