【4月28日 AFP】ロシア当局は27日、米アップル(Apple)がモバイルアプリ市場での独占的な地位を「乱用」したとして、同社に約9億600万ルーブル(約13億円)の罰金を科したと発表した。

 ロシアはこのところ、欧米のテクノロジー企業に対する圧力を強め、国内のインターネットを当局の管理下に置こうとしている。

 ロシア連邦独占禁止局(Federal Anti-monopoly Service)は発表で、「アップルは一連の行動を通じて(基本ソフトの)iOS流通市場での支配的な地位を乱用し、自社製品の競争上の優位性を得た」と指摘。ロシアのITセキュリティー大手カスペルスキー(Kaspersky Lab)がアップルに対して起こした訴えを認め、9億600万ルーブル以上の罰金を科したと述べた。

 アップルは異議を申し立てる構えだ。同社は27日、AFPに対し「謹んで(ロシア当局の)決定に反対する」と言明。「カスペルスキーを含むロシアの数十万の開発者が、アップストア(AppStore)を通じて175か国の顧客10億人以上にリーチするのを支援できたことを誇りに思う」と反論した。

 ロシアでは今月、国内で販売されるスマートフォン(多機能携帯電話)、タブレット、コンピューターに国内のソフトウエアとアプリをあらかじめ導入することを義務付ける法律、通称「反アップル法」が施行された。(c)AFP