【4月27日 Xinhua News】中国雲南省(Yunnan)の薬山国家級自然保護区管理保護局はこのほど、地元が近年進めてきた国家1級重点保護野生植物、「五針白皮松」(Pinus squamata X.W.Li)の科学的手法による保護の成果が見え始めていることを明らかにした。育種や移植により、これまでに累計で3千株余りが生育しているという。

 同保護局楊家湾管理保護所の高順勇(Gao Shunyong)副所長によると、五針白皮松は主に同省の昭通市(Zhaotong)巧家県(Qiaojia)に分布しており、国際自然保護連合(IUCN)レッドリストの絶滅危惧種(CR)にも指定されている。現在、野生のものは計34株あり、同県の白鶴灘鎮(Baihetan)楊家湾村や中寨郷付山村に分布しているという。

 地元ではここ数年、野外の巡視や巡回検査、林野火災予防、害虫駆除などを強化し、五針白皮松保護の取り組みを進めている。種子採取や育苗、近隣や遠隔地への移植などを積極的に実施しているほか、研究機関と協力して、群落や元の生育環境条件をモニタリングするなどの研究プロジェクトを進めている。

 高氏によると、関係部門や組織がこうした取り組みに力を入れたことで、これまでに移植した幼木3千株余りが活着し、生育環境の異なる場所に分布するようになった。このうち、2200株余りが巧家県にあるという。(c)Xinhua News/AFPBB News