【4月26日 People’s Daily】新技術を導入して観光体験を豊かにし、スマート化運用で景観区のサービスを管理し、クラウド上で旅行や演芸、展覧会などを行う新たな業態も勃興発展しつつある。目下、インターネットに代表される現代情報技術は旅行業に大きな変革をもたらし、旅行市場の復興を加速させている。

 2020年、新型コロナウイルス感染拡大の打撃を受けたものの、中国の旅行業は積極的に回復し発展している。推計によれば、去年の国慶節の休暇中、中国は国内旅行客の受け入れ数と収入は、物価の影響を除いた同期比でそれぞれ79%、69%を記録した。携程研究院の分析によると、4月上旬の清明節連休に旅行へ行った人は2019年の同時期と同水準まで回復したことが予想され、旅行客はのべ1億人にのぼると目される。

「インターネット+旅行」は新しい形の旅行業の代表的存在として急速な発展を遂げており、一歩進んだ生産方式やサービスの方式、管理モデルの刷新も突き動かしている。製品や業態が豊富になれば、旅行における空間の消費開拓を一歩進めることになるだろう。中国旅行研究院の発表したレポートの予測によれば、中国は5年後に、年平均のべ100億人の観光客とのべ10兆元(約160兆円)の消費規模を抱えた一大市場を形成する見込みがある。

 オンラインでの旅行社探しから、オンラインの旅行指南や景観区のチケット予約まで、中国旅行研究院の戴斌(Dai Bin)院長によれば、インターネットに代表される現代情報技術は一段また一段と旅行サービスの刷新をもたらしている。ビッグデータ、クラウドコンピューティング、モバイル通信などとスマート端末の旅行業への応用は加速しており、消費方式の変化をもたらすだけでなく、旅行サービスの供給方式をも変えようとしている。

 景観区の中にはデータ化改革を経て、完全に時間ごとの予約制での見学や、データ通信による観測とコントロール、スマート駐車場などのサービスなどを使って見学をより秩序あるものにし、遊覧体験を改善しようと試みているところもある。また、景観区によってはデジタル化体験製品を開発し、電子地図などのスマート化サービスを普及させ、見学体験を豊かなものにしようとしているところもある。

 先日、中国文化・旅行省など10部門が連合で調印した意見書は、「インターネット+旅行」の営業環境を最適化し、デジタルを旅行業が質の高い発展を遂げる鍵であると位置づけるものであった。意見書によれば、各景観区やリゾート区は速やかに5Gのカバー水準を引き上げ、駐車場や観光サービスセンター、案内表示などのシステムをデジタル化・スマート化する必要がある。また、遊覧景観区・宿泊施設・博物館などとインターネットサービスプラットフォームが連携し、オンラインでチケット予約や旅行情報の提示、文化クリエーティブ製品の販売などの機能を実現することが推奨される。「インターネット+旅行」創造プロジェクトは、絶え間なくアップグレードする旅行ニーズをより満足させ、消費ポテンシャルをさらに引き出すことをサポートするものである。(c)People’s Daily/AFPBB News