【4月25日 AFP】インドネシア・バリ(Bali)島沖で消息を絶った潜水艦の捜索隊は25日、回収された部品から艦は大破して沈没したとの見方が示されたことを受け、艦体の引き揚げに向けた作業を進めた。

 海軍は24日、53人を乗せた潜水艦「KRIナンガラ402(KRI Nanggala 402)」の内部の部品などが回収されたと発表した。潜水艦は沈没したと断定し、生存者の捜索を事実上打ち切った。

 当局は事故について公式な説明はしていないが、潜水艦内で停電が発生し、再浮上できなくなった可能性があると述べた。

 海軍幹部は24日、爆発が起きた可能性を排除した一方、潜水艦の最大潜水深度をはるかに超える水深800メートル以上で、潜水艦が水圧により大破したことを示す証拠があると明らかにした。

 捜索隊は25日、潜水艦の正確な位置の特定を重点的に進めた。

 当局者らは、深海での引き揚げ作業はリスクと困難を伴うと警告している。

 隣国マレーシアの他、米国やインド、オーストラリアなどが捜索に協力しており、捜索船や偵察機、潜水艦救難艦が約34平方キロの海域を捜索している。(c)AFP