【4月28日 AFP】月は人類が地球以外で足を踏み入れた唯一の場所だ――少なくとも、今のところは。

 ほぼ大気がなく、宇宙から降り注ぐ太陽放射や微粒子にさらされており、人が住める環境ではない。表面温度は昼間が127度、夜間は氷点下173度になる。

 月がどうやってできたかについては、いくつか説がある。有力なのは、約45億年前に火星ほどの大きさの天体が地球と衝突し、誕生したとする説だ。

 しかし、最近の研究では、一回の衝突ではなく、小さな天体が続けざまに地球にぶつかってできたという説もある。

 地球から約38万4000キロ離れ、直径は3分の1未満だが、唯一の衛星である月は、地球の自転軸の揺れを抑えるという重要な役割を果たしている。

 これにより地球の気候は比較的安定している。月の重力場は潮の満ち引きにも影響している。

 月の自転の周期と、地球を1周する公転の周期は、どちらも約27日だ。その結果、常に月は地球に同じ面を向けている。

 地球と太陽の間に月が入り込み、一直線に並んだ時には日食が起こる。

 これまでの探査で生命の痕跡は見つかっていないが、今後も人類の移住はないとは言えない。(c)AFP