イラクのコロナ患者向け病院で火災、80人超死亡 酸素ボンベが爆発
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【4月25日 AFP】(更新、写真追加)イラク首都バグダッドで25日、新型コロナウイルスの患者を受け入れる病院の集中治療室(ICU)で火災が発生し、保健省によると82人が死亡、110人が負傷した。うち28人は人工呼吸器を装着していた患者だった。医療インフラの老朽化が進むイラクでは、コロナ感染者数が増加している。
医療関係筋はAFPに対し、火災原因は酸素ボンベの「保管ミス」による爆発だと話した。
ソーシャルメディアに投稿された動画には、バグダッド郊外の病院で消火活動に当たる消防隊と、避難を試みる患者と親族の姿が映されていた。
市民防衛隊は、「病院には防火システムが無く、つり天井だったことから、炎は引火性の高いものに広がった」と語った。
医療関係筋によると、火災が起きたのはイブン・アルハティーブ(Ibn al-Khatib)病院のICUで、バグダッド市内で最も症状が重いコロナ患者を受け入れていた。ICUには患者30人と親族数十人がおり、炎は複数の階に燃え広がったという。
火災を受けてソーシャルメディアでは怒りの声が上がっており、ムスタファ・カディミ(Mustafa al-Kadhemi)首相は火災原因の調査を命じた。
イラクの病院は数十年にわたる紛争と資金不足により老朽化が進んでおり、医薬品と病床も不足している。(c)AFP/Ammar Karim and Salam Faraj