【4月24日 AFP】新型コロナウイルス流行の新たな波に見舞われているインドでは23日、首都ニューデリー各地の病院が医療用酸素の不足を訴えた。同国の新規感染者数は前日に続き世界最多を更新。国内の医療体制はひっ迫している。

 インドでの直近24時間の新規感染者は33万人、死者は2000人に上った。以前から資金不足が常態化していたインドの医療機関では現在、流行第2波の発生により医療用酸素や医薬品、病床数が深刻に不足している。

 ニューデリー各地の病院は連日、自治体や政府に医療用酸素の供給を要請。主要病院グループのマックス・ヘルスケア(Max Healthcare)は23日早朝、ツイッター(Twitter)に「SOS──医療用酸素の備えは1時間分を切っている」と投稿。「700人以上の患者を受け入れた。即時の支援が必要だ」と訴えた。22日夜には、ニューデリーの少なくとも6つの病院で医療用酸素が底をつき、翌日まで新規供給を受けられなかった。

 感染急増の背景には、新たな変異株のまん延や、感染を急拡大させる「スーパースプレッダー」となった大規模集会があるとみられている。同国では最近、大規模な宗教行事や選挙集会が開催され、参加者の大半はマスクを着用せず、対人距離も確保していなかった。(c)AFP/Bhuvan Bagga with Ammu Kannampilly in Mumbai