【4月22日 AFP】パキスタン当局は21日夜、南西部バルチスタン(Balochistan)州の州都クエッタ(Quetta)にある高級ホテル「セレナ(Serena)」の駐車場で爆発があり、少なくとも4人が死亡、12人が負傷したと発表した。このホテルには中国大使が投宿していた。

 シェイク・ラシッド・アフマド(Sheikh Rashid Ahmed)内相はAFPに対し、「少なくとも4人が死亡し、12人が負傷した」と明らかにし、爆発を「テロ行為」と呼んだ。

 同内相によると、大使ら4人前後の中国代表団がこのホテルに投宿していたが、爆発当時、中国大使は会議のため外出していた。

 今回の爆発について、犯行声明を出した組織はない。

 バルチスタン州ではこの10年ほど、反政府武装勢力と軍の間で小規模な戦闘が続いていた。

 同州には中国の巨大経済圏構想「一帯一路(Belt and Road)」の重要インフラ整備事業「中国パキスタン経済回廊(CPEC)」を通じて数十億ドル(数千億円)規模の中国マネーが流れ込んでいる。しかし地元住民らは、新たな仕事を得るのは外から来た人ばかりで、地元住民に利益はほとんどないと反発している。(c)AFP