【4月22日 Xinhua News】日本の総合電機大手パナソニックの中国子会社パナソニックエナジー無錫は19日、江蘇省(Jiangsu)無錫市(Wuxi)のハイテク産業開発区にある同社工場が二酸化炭素(CO2)排出の実質ゼロを実現したと発表した。

 同社の関係責任者によると、同工場ではリチウムイオン電池やニッケル水素電池などの二次電池を主に製造。省エネと排出削減の道を歩み始めたのは2018年で、少ないエネルギーで効率良く生産する「エネルギーミニマム生産」の推進や太陽光発電システムの導入などに取り組んだ。それまではCO2排出量が年間6万トン近くに達し、パナソニックグループが国内外に持つ500以上の工場の中でも上位3位に入るほどの「大口エネルギー消費者」だった。

 CO2ゼロ工場の実現に向け、双腕ロボットと画像検査システムを主体とする自動組立ラインを10本構築。自動化率を従来の約30%から70%に引き上げ、人員を30%削減し、生産能力を10%向上させた。人工知能(AI)を活用したスマートエネルギー管理システム(EMS)の導入で、温湿度や排気ファンの回転数をリアルタイムで自動制御し、エネルギー消費量を最も抑えた状態に保つことも可能にした。工場で日常的に使われる照明は全てLED照明に置き換えたほか、建屋の屋根に2万2千平方メートルの太陽光パネルを設置。発電容量は1・6メガワットに上り、日常の照明に必要な電力を太陽光エネルギーで賄えるようになった。

 このほか、再生可能エネルギーで発電した電力であることを示す「I-REC証書(グリーン電力証書)」や化石燃料由来CO2の排出を相殺するクレジットを活用したことも明かしている。(c)Xinhua News/AFPBB News