【4月21日 People’s Daily】Eコマース企業を創立し、冷凍庫を設置し、農民専業合作社(協同組合に相当)を設立する。全国貧困削減開発情報システムの登録貧困者から「Eコマースによる貧困脱却者のスター」まで、わずか数年の間で、中国陝西省(Shaanxi)黄陵県(Huangling)田庄鎮(Tianzhuang)東村の王圪崂(Wang Gelao)グループの「90後(1990年代生まれ)」青年の王博(Wang Bo)さんの人生は変わった。

 王さんが貧困から脱却することになったきっかけは、彼がメッセージアプリのウィーチャット(WeChat)のモーメンツで写真を投稿していたことだ。2016年、王さんの自家産のリンゴが熟した。彼は真っ赤なリンゴを見て、思わずモーメンツで数枚の写真を共有した。その後、上質なリンゴと良好な信用によって、リピーター顧客がどんどん増えていった。現地の情報ネットワークインフラの整備に合わせて、政府の支援のもと、王さんは黄陵県電子商取引インキュベーション基地に入居することになった。郵便局「村郵楽購」村級サービスステーション、黄陵県「王二小」電子商取引有限会社を設立し、果樹栽培合作社を登録・設立し、村民を率い、共に富を得た。全国貧困削減開発情報システムの登録貧困者から「eコマースよる貧困脱却者のスター」まで、わずか数年で、人生の大転換を遂げた。

 中国の農村には、王さんのようにインターネットを利用して商売をする新しいネットユーザーがたくさんいる。速くなる通信速度と最適化し続けるネットサービスは、彼らに強い支えを提供した。統計によると、2015年以来、中国は電気通信普及サービスの試行プロジェクトを6回実施し続け、全国27省(区、市)の13万の行政村でブロードバンドネットワークの建設・アップグレードを実施してきた。そのうち、4万3000の全国貧困削減開発情報システムの登録貧困村が含まれている。中国の行政村の光ファイバーおよび4Gの使用割合はいずれも98%を超えている。2020年末までに、中国の農村ブロードバンドユーザー総数は1億4200万世帯に及んだ。

「インターネット+」はお天道様を頼りとして生活する伝統的な農業生産モデルも変えた。オフィスでスマホを操作するだけで、ドローンが代わりに果樹の成長状況を確認してくれる。果樹園では、アンアテンデッドロボットが果樹に水をやり、除菌を行い、病虫害の発生時には、果樹に薬品を散布することができる。水+肥料一体化かんがいシステムは、水量と肥料量を自動配分し、果樹にきれいな水を与える。50種類以上のハイテク設備は毎日自動的に運行している。幻想的に見えるシーンはすでに上海市崇明区翠冠梨デジタル農業基地で現実になった。

 同基地はフーマーフレッシュ(盒馬鮮生、アリババ傘下のニューリテールスーパー)と上海市崇明区政府が戦略的協力を結んだ後、初の実施となるプロジェクトだ。製品はフーマーのオンライン・オフラインの店舗に直接に提供される。

 最近発表された「農村振興の全面的推進と農業および農村の現代化加速に関する中国共産党中央と国務院の意見」では、デジタル農村建設発展プロジェクトを実施し、スマート農業を発展させ、農業・農村のビッグデータシステムを構築し、次世代の情報技術と農業生産経営の高度な融合を促進し、農村の公共サービス、社会管理などのデジタル化・インテリジェント化構築を強化すると提案している。将来、「インターネット+」は農村振興を全面的に支援し、強い農業、美しい農村、豊かな農民の全面的な実現を可能にするだろう。(c)People’s Daily/AFPBB News