【4月21日 AFP】米国で黒人男性のジョージ・フロイド(George Floyd)さんが白人警官に首を圧迫され死亡した事件の裁判で、陪審は20日、殺人などの罪に問われた元警官デレク・ショービン(Derek Chauvin)被告(45)に対し有罪評決を下した。

 有罪評決が下ったことに対し、遺族や人権活動家、政治家から安堵(あんど)や歓喜の声が上がっている。

■遺族ら

「歴史上、ここまでたどり着いた遺族がいなかったと思うと、感無量で涙があふれる。すべての罪状で有罪を勝ち取ることができた。私たちは機会を得て、最後まで裁判をやり遂げた。今ここにあるのは、こうした状況に置かれてきたすべての人々のためのものだ」──フロイドさんの弟、ロドニー・フロイド(Rodney Floyd)さん

「有罪! 痛ましくも、正義がようやくジョージ・フロイドさんの家族にもたらされた。この評決は歴史の転換点であり、法執行機関への責任追及が必要だという明確なメッセージでもある。ブラック・アメリカの正義は米国全体の正義だ」──フロイドさん遺族の代理人弁護士ベン・クランプ(Ben Crump)氏

■政治家

「これですべてがうまくいくわけではないが、少なくとも、神よ、今ここに正義がある。一つだけでなく、三つの罪状すべてで有罪になったことに私たちはとても安堵している」──ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領、フロイドさん遺族への電話で

「きょうはアメリカの正義の日だ。歴史はこの瞬間を振り返るだろう」──黒人女性初の米副大統領カマラ・ハリス(Kamala Harris)氏、フロイドさん遺族への電話で

「ジョージ・フロイドさんの遺族とコミュニティーには、彼を殺害した人物に責任を問う資格がある。きょう、彼らは責任を果たした」──ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)元国務長官

「私はジョージ・フロイドさんの死に衝撃を受けた。この評決を歓迎する。今夜、私の思いはジョージ・フロイドさんの遺族、友人らと共にある」──ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相

■経済界

「今、私はジョージ・フロイドさんとその遺族や知人たちのことを考えている。 この評決が彼らに、そしてフロイドさんのストーリーの中に自分自身を見いださずにはいられないすべての人に、いくばくかの慰めをもたらすことを願っている。 人種差別や不公正に対する大きな闘いの一部であり、私たちはあなたたちと連帯する」──フェイスブック(Facebook)最高経営責任者(CEO)、マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏

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